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クーリング・オフについて2 - 個人事業主に対する罠
2008年08月12日
クーリング・オフが消費者保護を目的とした制度であるため、事業者が営業のため締結した契約については、クーリング・オフの適用がないことは前回説明しました。
しかし、事業者が営業のために締結した契約にはクーリング・オフの適用がないことを逆手にとった悪質な事例も多数存在します。
その中で、今回は、電話機リース詐欺についてご説明します。
電話機リース詐欺とは、大手の電話会社の関連企業であると名乗る会社が、「お宅の電話機は、古い回線を利用しているため、もうすぐ使えなくなり、交換の必要性がある」、「新しい電話機を利用すれば電話代が安くなる。」などと利用者に話して、契約期間を5年から7年にした電話機のリース契約を結ばせるものです。
そして、この電話機リース詐欺では、既に事業の実態がないような高齢の個人事業主、零細企業等をターゲットにし、本当は自宅で使用する電話機であるにもかかわらず、契約書には事業者名を記入させることにより、さも事業のための契約であるかのようにみせかけて、クーリング・オフの行使がなされないようにします。
このような契約においては、高齢の個人事業主等を判断力が低下している人を対象にしているため、泣き寝入りするケースも多く、また、クーリング・オフの行使等契約の効力を争おうとしても、リース会社は事業者名で記載した契約書を逆手に取り、クーリング・オフ等の行使にはほとんど応じなかったため、このような契約において被害者の救済をすることは非常に困難でありました。
しかし、このような電話機リース詐欺に対応するべく、平成17年12月6日の特定商取引法の通達の改正がなされました。
この通達改正の骨子は、一見事業者名で締結された契約についても、事業用で用いるというよりも主として個人用・家庭用に使用するためのものであった場合には、原則として特定商取引法の適用があることが明確化されたものです。
したがって、この通達を受けて、特に既に事業の実態が存在しないような高齢の個人事業主等の事業者の場合には、クーリング・オフの行使をできる可能性が極めて高くなったものといえます。
そして、最近の裁判例においても、個人事業主が締結した電話機リース契約について、特定商取引法上のクーリング・オフの行使を認められたものも存在します(名古屋高裁平成19年11月19日判決など)。
普段からこのような契約を締結させられないように日々気をつけるということが一番望ましいですが、事業者名で締結させられてしまった契約についても内容によっては、クーリング・オフの行使ができますので、泣き寝入りすることなく、一度ご相談していただきたいと思います。










