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法律コラム

ボーナス一括払いの罠

2008年07月17日

弁護士 石川 和弘

甲さんと乙さんは、パソコン技能習得のため、通信教育を受けようと考え、A社と通信教育に関する契約をしました。その料金支払いのため、クレジット会社B社と契約をしました。

甲さんは、ボーナス一括払いにしました。乙さんは、6回の分割払いにしました。

契約をして2週間後に、A社は倒産してしまいました。甲さんも乙さんも、まだ教材すら受け取っていません。

甲さん、乙さんは、クレジット会社Bに、クレジット契約のとおりに支払いをしなければならないのでしょうか?

答えは、甲さんは支払わなければならないが、乙さんは支払わなくてよいというものです。

2人の明暗を分けたのは、一括払いでは割賦販売法の適用はなく、「2月以上の期間にわたり、かつ、3回以上に分割」して支払う場合には、その適用があるからです。

割賦販売法30条の4は、「抗弁権の接続」を規定しており、A社に対する言い分(欠陥があるとか、物の引渡しを受けていないとか)をクレジット会社B社にも主張することができるのです。A社は、サービスを提供していないのですから、割賦販売法の適用を受ける乙さんは、クレジット会社B社に対しても、「何のサービスも受けていないのだから、支払わないよ」と言えるのです。

しかし、残念なことに、甲さんは、ボーナス一括払いなので、割賦販売法の適用を受けられず、クレジット会社B社に支払いをしなければならないのです。

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