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法律コラム

公図と現況

2008年05月08日

弁護士 石川和弘

国土交通省が、都市部における公図と現況のずれを公表しています。

http://www.kouzu-zure.mlit.go.jp/Kouzu_zure/

全部読むのは、時間がかかりますので、要約します(一部、私の意見が混ざっています)。

登記所には、本来、土地の区画(筆界)を明確にするために「地図」を備え付けることになっています。しかし、この「地図」は、すべての地域において完成しているわけではありません。むしろ、「地図」が存在する地域が少数なのです。

そのため、明治時代の地租改正に伴って作成された「公図」が「地図に準ずる書面」として、地図の代わりに、法務局に備え付けられている場合が多いのです。

現在、地籍調査という作業が行われ、公図を地図へ置き換える作業が進められていますが、この作業が完了するのは、遠い将来になります。

公図は、徴税目的で作成され、また、明治時代の技術では測量が難しかったため、土地のおおまかな位置や形状を示しているだけであって、公図と現況(実際の土地の区画・筆界)には、ずれが生じている場合があります。

ずれがあった場合でも、「公図」が正しいわけではありませんから、土地の所有権や筆界に影響があるわけではありませんが、「公図」以外に筆界に関する資料が存在しない場合が多いのです。

このことが、原因の1つとなって、隣地所有者との間で、境界紛争が起き、いったん紛争が起きると容易には解決しないのです。

境界紛争を予防するには、

  1. 隣人との確認(境界標の設置、実測図の作成)
  2. 「筆界特定制度」の利用
  3. 地籍調査の促進を(町内会などが)市町村に要望する

といった方法があります。

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