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弁護士の仕事

弁護士ブログ

弁護士の仕事

弁護士 野﨑 正隆

明けましておめでとうございます。
本年も当事務所を宜しくお願い致します。

皆さんは、弁護士に対してどのようなイメージを持たれているでしょうか。また、どのようなことを行っているとお考えでしょうか。

私は、妻から未だに「弁護士って法廷に立って話しているイメージはあるけど、その他どのようなことをしているのかよく分からない」と言われます。多くの方も同じようなイメージなのでしょうか。

今回のコラムでは、弁護士をより身近に考えて頂くため、弁護士が普段どのようなことをしているのかをなるべく分かりやすく綴っていきたいと思います。

まず、弁護士が業務として取り扱う内容ですが、基本的には健康面の悩み事(=医師の仕事の範疇)以外、全ての悩み事を取り扱っていると考えて頂いて構いません。仮にその弁護士が対応できない悩み事であっても、解決に至るまでの一定の道筋をアドバイスすることはできると思います。

相談を受けていて「どこに相談したら良いか分からなかった」と仰る方がおられるのですが、様々な専門職の中で最も活動領域が広いのが弁護士ですから、まず弁護士に相談頂くのが一番です。

そして、その「悩み事」の内容は、「民事事件」と「刑事事件」に大別できます。

この「刑事事件」についてはイメージできる方が多いのではないでしょうか。何らかの犯罪が発生した場合に捜査機関(=警察、検察庁)による捜査を経た後、犯人に裁判による刑罰を課す手続を刑事手続といいますが、弁護士はこの刑事手続に弁護活動を中心に関わります。具体的には次のような活動です。

(1)被疑者・被告人との接見

弁護士が警察署・拘置所に行って、身柄拘束されている被疑者らと取り調べの対処や裁判に向けた打合せを行うことを言いますが、時に彼らからは「〇〇が面会に来てくれないから連絡を取ってもらいたい」「〇〇を差し入れて欲しい」というような小間使い的なことを依頼されることもあります。これに応じるかどうかはケースバイケースです。

(2)身柄拘束の解放に向けた活動

捜査機関(裁判所)は、証拠の隠滅や逃亡の危険もないのに、取り調べ目的で安易に身柄拘束を認める傾向があります。勾留(=身柄拘束手続の一つ)決定に対する異議や勾留期間延長決定に対する異議を裁判所に申し立てたり、起訴後は、保釈手続を取って解放に努めます。

(3)被害者との交渉

被疑者・被告人の謝罪文を被害者の方に送付したり、加害者及びその関係者に資力がある場合には、被害弁償を被害者に打診することもあります。被害者の方と直接面談することも多く、なかなか時間がかかる作業といえます。

(4)加害者の環境調整

加害者の多くは、仕事や家族・友人関係等、生活環境に多くの問題を抱えています。本人が再び犯罪に手を染めることがないよう、周囲の人にサポートを依頼したり、加害者が少年の場合には学校関係者と面談することもあります。

(5)裁判の立会い(関係者への尋問、弁論)

刑事事件の99%は「自白事件」といって、被告人本人が罪を犯したことを認めている事件ですので、被告人の親族を証人として申請し、本人に対する今後の監督を法廷で約束してもらう等、情状面の立証が中心となります(ちなみに私は、これまで無罪を争う事案は1件しか経験していません)。

(6)その他主張立証のための準備・調査

ドラマですと、弁護士が色々調査を尽くして真犯人まで見つけてしまいますが、現実には難しいと言わざるを得ません。人員や資金の豊富な捜査機関に比べると、弁護側は強制捜査の権限もなく圧倒的に非力なのです。

次に「民事事件」ですが、刑事事件に関する悩み事以外は全て「民事事件」と呼んで差し支えがなく、内容は多岐にわたります(手前味噌ですが、どのような悩み事を多く取り扱っているかは、HPをご覧下さい)。

個人のお客様ページ:http://www.sapporo-sogo-lo.com/personal/

この民事事件の場合、弁護士は、「交渉」「調停・審判」「訴訟」といった、その悩み事の解決にもっとも適した手段を採ります(なお、事件の類型によっては、他の手段も考えられます)

(1)交渉

簡単に言えば、「話し合い」です。裁判所を利用する手続きは、相手方にも一定の負担が生じるため、個人的には交渉での解決が最良と考えています。相手方と電話やメールでやり取りすることもありますが、細かいニュアンスを伝えるのが難しい場合も有るため、面談(相手方に事務所に来て頂く)することも多いです。

(2)調停・審判

調停は、裁判所を「話し合いの場」として利用する手続で、審判はその「話し合い」がまとまらなかった場合、裁判所が判断を下すことをいいます。弁護士は、紛争の当事者のどちらか一方の代理人として活動するため、中立的な地位にある裁判所に介入してもらった方がスムーズに紛争を解決できる場合もあります。

申立書等裁判所に提出する書面を作成したり、調停・審判期日に出頭することが弁護士の主な作業となります。

(3)訴訟

話し合いがまとまらなければ、裁判所にどちらの言い分が正しいのか判断してもらい、解決を図るほかありません。請求する側を「原告」、請求を受ける側を「被告」と呼びますが、弁護士は、原告または被告の代理人として、裁判所への提出書面を作成したり、裁判期日に依頼者に代わって出頭したりします。

(4)その他

面談や電話で相談を受け、法的な助言を回答することは弁護士の主要な業務の一つですし、事案に応じて必要な調査も行います(他の専門職と共同する場合もあります)。例えば、交通事故の事件であれば、私はよほど遠方でない限り、1回は当事者の方とともに事故現場を訪れますし、欠陥住宅事件の場合は通常、相談時から建築士さんに同席してもらい、必要な調査をお願いしています)。

以上、雑駁ながら弁護士の業務について綴ってみましたが、裁判所に出頭する・書面を作成するといった作業以外にも、色々と活動していることがお分かり頂けるのではないかと思います。

ただ、実は弁護士には「会務」というある程度時間を費やさざるを得ない仕事もあります。

次回の私のコラムでは、この「会務」について触れてみたいと思います。

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弁護士 野﨑 正隆

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